2017年04月11日
ジャズと私〜エピソード2〜
the youオフィシャルHP
http://backwatersound.wixsite.com/theyou
エピソード1でも書いたように、イレイ家ではよく親の趣味でジャズが流れていました。
何だかオシャレな響きに聞こえますが、そんな事は全くない。
コンピCDとかでよくある、「カフェで聴くジャズ」みたいな耳障りの良いやつじゃないです。
ロックより教育に悪いのではないかと言いたいほどめちゃくちゃ(に聴こえるよう)なガチな前衛的なものが、休日のやんばるドライブで丸一日車内で流れていたりするわけです(後にそれがマイルスデービスだと知る)。

おまけに父親はオーディオマニアでもあり、深夜から爆音でチャーリーパーカーが鳴り響いて寝れんなんて事もよくありました。

そんな感じではありましたが、父親の一番好きなジャズは、ビッグバンドスタイル。カウントベイシーが大好きで、これはもうスタンダードなやつ満載。子どもの僕でも素直にカッコイイなと感じるジャズでした。
そんな幼少期を過ごし、父親の思惑とは裏腹に大人になった僕はロックバンド野郎と化しておりました。
the youを始めたばかりの頃、アコースティックでコード感が丸裸という事もあり、周りのベテランミュージシャンからしょっちゅう声をかけられ、普段どんな音楽を聴いてるんだと質問されました。難しい音学理論でthe youの曲のコード進行を解説してくる人もいましたが、帰りたくてしょうがありませんでした。
確かに自分がギターを弾く時、ちょっと雰囲気を怪しくしたり、切なくしたり、幻想的にしたり、そんな感じになるように試行錯誤していました。ストレートに感情をぶつけるよりも、全体的な空気感で景色を映し出すような曲を作りたかったので、そんな響きを求めてギターを弾いてました。その作業が本当に楽しくて、人生でこんなに集中した事ないってぐらい毎日没頭しました。
どうやらその怪しくしたり、切なくしたりという音の組み合わせ方、差し引き方ってのは、ジャズの要素を多分に含んでいるようだと、周りの理論を熟知したミュージシャンからの指摘で僕も自覚するようになっていきました。ただ相変わらず今でも理論はさっぱり分かりません。
そういや昔こんな事がありました。
某公園で、当時のボーカル仲本さんと二人で練習してました。
するとどこからともなく同世代ぐらいの奴が現れ、じっと我々の前に立ち演奏を聴いている。で、
「一番自信がある曲をやってみて。」
と話しかけてきた。
何だこの漫画みたいな状況はと。何者かと。漫画だったらこの後絶対にこいつは主要人物になるパターンやないかと。
ちょっとビビりながらも、当時よくライブで演奏してる曲をやりました。
で、そいつは感想を言うわけでもなく、自らも○○というバンドをやってるのだと述べた。すまん全然知らんと。でも何だか雰囲気のある奴で、ただ者じゃないオーラを放っていた。夜の公園だから暗いだけだったかもしれんけど。
「どんなバンドやってるんですか?」
僕は問いかけました。
「ん〜...最近はジャズとか。」
はいきたジャズ。まじすかジャズすか。やっぱただ者じゃないよこいつ。良かった変に対抗意識出さなくて。プロかな?もしかしたらこいつプロかな?
仲良くなるわけでもなく、そいつは去って行った。僕はそいつのバンド名が頭から離れませんでした。
一年後ぐらい。ブッキングをもらったライブの対バンの面子にそのバンドの名前があった。まじか!ついにきた!おれは背骨がビリビリしました。
ライブ当日。
リハ。僕はそのバンドのリハを一瞬も聴き逃すまいと、入り時間より早く出向いてステージ前にかじりつきました。ジャズだと?ジャズを演奏出来る奴が沖縄のバンド界隈にいるというのか?
僕にとってのジャズは、家で流れていたあのジャズが全てでした。自分が楽器を弾くようになってから、ジャズミュージシャンの感性、技術というものは常軌を逸しているとしか思えませんでした。ちょっと前にアカデミー賞とったセッションというジャズの映画の中で、「無能な奴はロックをやれ」というシーンがあるのですが、悔しいが返す言葉がないってぐらい、それぐらいジャズは高度なレベルの演奏が要求される。
いよいよそのバンドが音を出した!
...こ、これは!
メロ○ア...
...おれは敬語をやめ、そいつにタメ口で話す事にした。
何を持ってして己の音楽性をジャズと表現したのか。何となくコードに工夫を凝らしたような様子は感じられましたが、勝手に期待を膨らましていた僕は吉本新喜劇ぐらいずっこけたくなったのを覚えています。ちなみにそのバンドはそれ以来名前を聞いてません。
こき下ろしてしまいましたが、ジャズは僕にとってそのぐらいバッキバキの、ガッチガチの、屁すらテンションコードの和音でこいてしまうミュージシャンがやるような、そんな存在なのです。
続く

the you次回ライブ
2017.05.07(日)
the you × Output PRESENTS
『vein』
【出演】
the you
THE BARCOX
メカルジン
OPEN18:30 / START19:00
【チケット】
前売 ¥2000(DRINK代別)
当日 ¥2500(DRINK代別)
チケット取り扱い:
●the youメール予約
backwatersound@gmail.com
●プレイガイド
ローソンeplus
(Lコード:81314)
●Outputメール予約:outputop@gmail.com
問い合わせ:tel.098-943-7031
http://backwatersound.wixsite.com/theyou
エピソード1でも書いたように、イレイ家ではよく親の趣味でジャズが流れていました。
何だかオシャレな響きに聞こえますが、そんな事は全くない。
コンピCDとかでよくある、「カフェで聴くジャズ」みたいな耳障りの良いやつじゃないです。
ロックより教育に悪いのではないかと言いたいほどめちゃくちゃ(に聴こえるよう)なガチな前衛的なものが、休日のやんばるドライブで丸一日車内で流れていたりするわけです(後にそれがマイルスデービスだと知る)。
おまけに父親はオーディオマニアでもあり、深夜から爆音でチャーリーパーカーが鳴り響いて寝れんなんて事もよくありました。
そんな感じではありましたが、父親の一番好きなジャズは、ビッグバンドスタイル。カウントベイシーが大好きで、これはもうスタンダードなやつ満載。子どもの僕でも素直にカッコイイなと感じるジャズでした。
そんな幼少期を過ごし、父親の思惑とは裏腹に大人になった僕はロックバンド野郎と化しておりました。
the youを始めたばかりの頃、アコースティックでコード感が丸裸という事もあり、周りのベテランミュージシャンからしょっちゅう声をかけられ、普段どんな音楽を聴いてるんだと質問されました。難しい音学理論でthe youの曲のコード進行を解説してくる人もいましたが、帰りたくてしょうがありませんでした。
確かに自分がギターを弾く時、ちょっと雰囲気を怪しくしたり、切なくしたり、幻想的にしたり、そんな感じになるように試行錯誤していました。ストレートに感情をぶつけるよりも、全体的な空気感で景色を映し出すような曲を作りたかったので、そんな響きを求めてギターを弾いてました。その作業が本当に楽しくて、人生でこんなに集中した事ないってぐらい毎日没頭しました。
どうやらその怪しくしたり、切なくしたりという音の組み合わせ方、差し引き方ってのは、ジャズの要素を多分に含んでいるようだと、周りの理論を熟知したミュージシャンからの指摘で僕も自覚するようになっていきました。ただ相変わらず今でも理論はさっぱり分かりません。
そういや昔こんな事がありました。
某公園で、当時のボーカル仲本さんと二人で練習してました。
するとどこからともなく同世代ぐらいの奴が現れ、じっと我々の前に立ち演奏を聴いている。で、
「一番自信がある曲をやってみて。」
と話しかけてきた。
何だこの漫画みたいな状況はと。何者かと。漫画だったらこの後絶対にこいつは主要人物になるパターンやないかと。
ちょっとビビりながらも、当時よくライブで演奏してる曲をやりました。
で、そいつは感想を言うわけでもなく、自らも○○というバンドをやってるのだと述べた。すまん全然知らんと。でも何だか雰囲気のある奴で、ただ者じゃないオーラを放っていた。夜の公園だから暗いだけだったかもしれんけど。
「どんなバンドやってるんですか?」
僕は問いかけました。
「ん〜...最近はジャズとか。」
はいきたジャズ。まじすかジャズすか。やっぱただ者じゃないよこいつ。良かった変に対抗意識出さなくて。プロかな?もしかしたらこいつプロかな?
仲良くなるわけでもなく、そいつは去って行った。僕はそいつのバンド名が頭から離れませんでした。
一年後ぐらい。ブッキングをもらったライブの対バンの面子にそのバンドの名前があった。まじか!ついにきた!おれは背骨がビリビリしました。
ライブ当日。
リハ。僕はそのバンドのリハを一瞬も聴き逃すまいと、入り時間より早く出向いてステージ前にかじりつきました。ジャズだと?ジャズを演奏出来る奴が沖縄のバンド界隈にいるというのか?
僕にとってのジャズは、家で流れていたあのジャズが全てでした。自分が楽器を弾くようになってから、ジャズミュージシャンの感性、技術というものは常軌を逸しているとしか思えませんでした。ちょっと前にアカデミー賞とったセッションというジャズの映画の中で、「無能な奴はロックをやれ」というシーンがあるのですが、悔しいが返す言葉がないってぐらい、それぐらいジャズは高度なレベルの演奏が要求される。
いよいよそのバンドが音を出した!
...こ、これは!
メロ○ア...
...おれは敬語をやめ、そいつにタメ口で話す事にした。
何を持ってして己の音楽性をジャズと表現したのか。何となくコードに工夫を凝らしたような様子は感じられましたが、勝手に期待を膨らましていた僕は吉本新喜劇ぐらいずっこけたくなったのを覚えています。ちなみにそのバンドはそれ以来名前を聞いてません。
こき下ろしてしまいましたが、ジャズは僕にとってそのぐらいバッキバキの、ガッチガチの、屁すらテンションコードの和音でこいてしまうミュージシャンがやるような、そんな存在なのです。
続く
the you次回ライブ
2017.05.07(日)
the you × Output PRESENTS
『vein』
【出演】
the you
THE BARCOX
メカルジン
OPEN18:30 / START19:00
【チケット】
前売 ¥2000(DRINK代別)
当日 ¥2500(DRINK代別)
チケット取り扱い:
●the youメール予約
backwatersound@gmail.com
●プレイガイド
ローソンeplus
(Lコード:81314)
●Outputメール予約:outputop@gmail.com
問い合わせ:tel.098-943-7031