バンドと仕事/仲本

THE YOU

2013年03月09日 12:49







バンドやめると発言してから、色んな人から連絡があった。ありがたいんだけど、今返事保留状態。
だって「サーセン」とかしか言えないしよ、一からイキサツ話すわけにもイカンでしょーが。めんどくせーんだよ!

だもんで、今回はイキサツをハショリ書きしようと思う。




話は所属していた音楽事務所を抜けるとこから始まる。

その頃、俺は28ぐらいだったかな。すでにオッサン。
事務所では色んな経験をさせてもらった。楽しいこと、辛いこと。

真剣に音楽でメシを食うという事と向き合い続けていたら、なんだか窮屈でつまんなくなってきた。疲れたんだよね。
音楽まで嫌になりそうな気がして事務所をやめた。リセットした。


ふと周りを見渡したら、色々環境が変わってた。
友達は結婚したり出世したり子供できてたり、姉も妹も家をでて自立していた。親は定年退職の時期、オバーは病気で動けない。おまけに音楽業界は低迷状態。

変わってないのは俺だけだった。
音楽の世界だけで生きてた俺は、外の世界を見て焦ったよ。逆浦島太郎状態。


幼馴染の友達は何年も俺に言い続けてた。「バンドを理由に就職せず、いつまでバンド続けるの?続けるなら早く売れろ」と。
マギーなお世話なんだよ!と思ってたけど、今ならよくわかる。

今まで自由にやれてきたのは、周りのサポートがあっての事だった。


いろんな事が頭を駆け巡る。
このままでは仕事も音楽も何にもできなくなる。仕事をしっかりやって、それから音楽もやろう。
優先順位の一番目に仕事がきた瞬間だった。


そう思い始めてから、バンドも心機一転、じゃいあんとこずえさんという素晴らしいメンバーと巡りあえて、鳴らす音もイキイキしてきた。
仕事の方も、妙な事が重なって、良い職を見つける事ができた。

俺32の春。

それから一年。
仕事もバンドもいい感じ。俺今いい感じ。と思ったのもつかの間、仕事をガチでガチガチやってたら頑張りを認められいろんな事を任されるようになってきて、音楽にさく時間が少なくなってきたんだよ。
だんだん仕事脳になってきた。

仕事ってのはわかりやすい。何をすればいいかハッキリしてるし、頑張った分ちゃんと評価されて、形になって返ってくる。この感覚は強烈だった。音楽ではそうもいかん事も多いからね。

今では現場やそこで働く人達を守らないといけない立場にある。この大変さを伝えるのは最低ブログ10回分ぐらい必要なんだ。
これから仕事はさらに忙しくなる予定。

このままやってたら、バンドのペースやクオリティを下げていってしまう。
それでもいいのならやれない事もない。でもそれは、今までtheyouの看板をプライド持ってかついできた俺にとって、バンドをやめるよりも辛い選択なわけで、それならばここで潔く辞める事に決めた。これを美学といえばカッコいいけど、ただの自分勝手です。


だから、サーセン。






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