the you楽曲紹介vol.12〜dress〜
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「the you全楽曲振り返り」
第十二回目は、「 dress 」
2ndアルバム Night Drop 収録
イントロのリフが思い付いた瞬間、勝った!と思いました。
自分の中では規則的なリフですが、メンバーに理解してもらうのにかなり苦労した覚えがあります。こういう時、譜面を使うバンドだと何一つ滞らず共有出来るんだろうなあ。
また前作のyour secretと同様、これもサビが主役になる曲ではなさそうだと。なのでサビが強くなりすぎないように意識しました。で、間奏でギア上げていくような展開にしました。間奏のギター1本からドラムがガツンと入ってくるところは、なおやの持ち味が大炸裂だと思ってます。派手さはないのにビシバシ聴こえる。
アルバム1曲目がlovers、2曲目がdress。どちらもダークかつ綺麗なハーモニーも入りつつ、ややアッパー気味な曲。そんなアルバムの幕開けが出来て自分としては大満足です。打ち上げ花火のように1曲目からガツンと来るアルバムより、ジワジワ始まって気付いたら音の渦に飲み込まれているようなアルバムの方が何年経ってもずーっと気持ちを落とさず聴けるような気がします。
このdressという曲はライブでは非常に優秀で、セットリストでテンションの山を作りたい時の起爆剤にしたり、ピーク寸前の加速剤にすると非常に効果的。照明にも映える曲調なので炸裂感があります。
そういえば、いつかのライブでdressのイントロのギターの拍を見失ってしまったドラムのなおや。たまたま僕がドラムセットの方を向いてたら、なおやが固まってヤバイ!っていう表情してたもんだから瞬間的に迷子になってると察知しました。全員で合わせて入るタイミングでドラムがズレるってのはもう、聖火ランナーが聖火台に点灯する寸前にカトちゃんみたいなクシャミで火を消すぐらいあってはならない事なのです。
なおやの異変に気付いた僕に気付いたなおや。じっと僕の顔を見る。僕は完全にお客さんに背中を向けなおやと向かい合わせになり、1、2、3、4!と、指と口元の形でカウントをとりドラムが入るタイミングを伝えました。なおやはバッチリ合わせてくれて、何事もなかったように最後までプレイしました。ヒヤヒヤもんだったけど、ライブやってまっせー感が身体中をかけめぐり楽しかった。
変則的なアレンジって慣れるまでも大変だけど、慣れたからといって油断すると一瞬の隙に置き去りにされる。その分、キマッた時は超クール。
楽曲にスパイスの効いた魅力を身にまとわせるような意味合いもあってdressというタイトルにしました。歌詞のメッセージ性はゼロ。楽曲とアレンジが一つの雰囲気になって感覚的に伝わるようなイメージを映画のトレーラーみたいに断片的に言葉に落とし込みました。なのでモンゴルでもみんな踊ってノッてくれました。言葉の壁が逆に武器になった瞬間でした。
と、そんな完全にサウンド優先な一曲です。
▼streaming / download▼
https://linkco.re/vg3cpMFD?lang=ja
dress
作詞/作曲:伊禮勇希
ah you make me burn
誰も知らないメロディで歌う
掠れたピアノみたいな声で
fake me out
銀色の煙の中 黒いdressで踊って
fake out
誘いのdress
vo / gt:伊禮勇希
gt : zunari
gt : 長田聖吾
ba: Koz
dr: 浦崎直哉
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