2021年03月29日
the you楽曲紹介vol.3〜夜の彼方〜
the youオフィシャルHP
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ブログ新企画
「the you全楽曲振り返り」
第三回目は
「夜の彼方」
アルバム lincoh 収録

今聴くと鬱屈していた欲望を大放出したような曲です。lincohというアルバム自体がそんな感じですが、それが最も色濃く出た曲かなと思います。
所属していた事務所を辞め、自由に曲を作るのだ!と、解き放たれた犬みたいにとにかく猛ダッシュで作ったのがlincohです。って、今思えばかなり自由にやらせてもらった事務所でした。
Aメロ、Bメロ、サビなんか関係あるかよ!ひらめいたもんそのままやっちゃったらいいじゃねーの!
で出来たのがこの、夜の彼方 です。
なので1番も2番もサビも間奏もありません。とにかくかっこいいと思ったパターンを3つ合体させました。なので3部構成で成り立ってます。案の定歌詞に伝えたいメッセージはありません。もっとこう、深いところまでいきたい、見えなくなるまで遠くにいきたい、物理的にも精神的にも。そんな自分以外の事は全く考えていない仕上がり。勢い以外何もない歌詞です。共感してもらおうという発想すらありませんでした。ありがとうございます(何が)。
後半のノリがワッショイワッショイなので、ライブで相当盛り上がるだろうなと踏んでましたが意外と普通だったので、無理矢理オーバーアクション気味に演奏した時期もありました。が、すぐ辞めました。柄じゃないことは違和感しか生みません。盛り上がりたきゃ盛り上がるはずのお客さんからしたら大きなお世話です本当に。すんませんでした。まあやってる本人が根暗だからしょうがない(ってコラ!)。
でもモンゴルの広大な野外フェスで演奏した時は大勢のお客さんが踊りまくってくれてたので、これやこれやこれや!ワイが想像してたんはこれや!ってなりました。嬉しかった。

最後に。
解き放たれ自由に作った曲だとか言いましたが、事務所の経験がめちゃくちゃ生かされた曲でもある。最初、本気でやりたい事だけ詰め込んだら6分とか7分ぐらいになったんですよね。大した技術や展開力もないのに、これは聴きにくいだろうと。独りよがりだと。
本当にかっこいい部分はどこか、やりたい事は何かをポイント絞って、削ぎ落として削ぎ落として仕上げました。これは事務所時代に学んだ事です。今ではそれを最優先に曲を仕上げます。
この考え方は音楽以外でもかなり生かされております。ありがたい事です本当に。勉強させて頂きました。
ストリーミング/ダウンロード
https://linkco.re/RPbFHpsC?lang=ja
夜の彼方
作詞/作曲:伊禮勇希
誰も届かないほど 深く深く夜を潜る
はしゃぎ過ぎた夏の感覚を捨てたい
揺れてしまった心に沈んでいく
温度を無くした月の光 淡い色で
時計の針が突き刺した部屋の中深夜3時
夜明けを待てずに静かに流れ出す衝動
黒い夜空は底なしの馬鹿でかい穴に見える
今なら全てを飲み込んでくれそう
出来るだけ自由に夜を転げ落ちる
この夜の果てまで転げ落ちて消える
鳴り響くビートに身を委ねて踊る
この夜の彼方に消えて行くまで
vo :仲本直樹
gt /cho :伊禮勇希
ba:Koz
dr:gian